福岡県立城南高等学校

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令和5年度 第1学年 理数コース 海洋生物観察実習

1年理数コースは88・9日に山口県の水産大学校で海洋生物観察実習を行いました。23日の実習を計画していましたが、台風6号の影響で日程を12日に急遽変更して実施しました。海での実習を実施できるか心配されましたが、何とか海も穏やかで、地曳網を使った生物の採集を無事に行うことができました。


                                    力を合わせて地曳網を引いています                    実習での「気づき」をまとめています


1日目は、水産大学校の前海(吉見湾)に入り、アマモの分布調査、アマモや、アマモ場に生息する生物の採集等を行いました。初めて海に入った生徒もいましたが、クラスメイト同士、力を合わせて網を引き、取れた生物をみんなで一斉に覗き込んでいました。また、海から研修室に戻り、すぐに実習で分かったことを班で共有しました。ホテルに着いてからも、さらに班で話し合いを行い、実習での「気づき」をまとめる作業を行いました。

2日目は採集した生物の同定作業やスケッチなどを行いました。台風の接近に備え、早めに水産大を出発しなければいけませんでしたが、水産大の先生方やTAの学生の方のご尽力のお陰で、限られた時間でしたが、充実した研修となりました。

3日目に計画していた発表会は水産大で実施することができませんでしたが、9月29日()に本校の視聴覚室で行いました。水産大の先生方・TAの学生の方も本校へお越しいただき、班員で協力して準備を行い、実習での気づきや考察などを発表しました。質疑応答も活発で、発表会を通して実習での学びを深めることができました。

水産大の先生方も生徒が深く考察をして、自分たちなりの考えを披露したことや、海の環境や魚などの生命の大切さに目を向けた発表ができたことを喜んでくださいました。研究を行う上で大切な「観察する力」を身につけることができ、充実した実習になりました。


                

       アマモをスケッチしています                  実習のまとめを発表しました


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生徒の感想文より(一部抜粋)

・今回の実習を通して、海洋生物が住みやすい海の在り方について学ぶことができた。この機会に、自身の日常の行動を見直し、海への理解を深めることで、海の豊かさの保全に貢献していきたい。

・今回の実習で、今まで知らなかった水産学に対し、興味を持つことができた。また、学びのために生物の命を奪っていることにも気付き、絶対に無駄にしてはならないと感じた。

・この実習を通して、物事を最後までやりきることの大切さを学んだ。また、将来やりたいことと近い内容であったため、今までよりも鮮明に将来のことをイメージでき、より深く考えるきっかけとなった。

・アマモやアマモ場を守るためには、海をきれいに保つことも重要だと気づいた。そのためにも「海つなぎ」の活動に参加するなど、自ら行動していきたい。

 





























令和4年度 第1学年 理数コース 海洋生物観察実習

89日~811日の3日間、山口県下関市の水産大学校にて海洋生物観察実習が実施されました。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、現地での実習が実施可能か直前まで分からない状況でしたが、水産大学校の先生方をはじめ、多くの方のご協力により、理数コース40名全員で現地に赴き、貴重な体験をさせていただくことができました。

            

      力を合わせて地曳網を引いています   網にかかった生物をバケツに移す作業中


1日目は、水産大学校の前海(吉見湾)に入り、アマモの分布調査、アマモや、アマモ場に生息する生物の採集等を行いました。生徒たちにとってはどれも初めての経験で、難しさを感じることも多かったようです。特に小型地曳網を使った生物の採集では、想像以上に網が重いことや、クラゲがいる中での作業に戸惑いながらも、水産大学校の先生方や学生の方のご指導のおかげでたくさんの種類・数の生物を採集することができ、実際に海に入ることでしか経験できない苦労や楽しさを味わうことができました。

2日目は、1日目に海で採集した生物の観察、スケッチ、同定を行いました。同定とは、採集した生物種名を調べることです。アマモについては、1日目の測定データをもとに水平分布図を作成し、どのような場所に生育しやすいのか考察しました。また、葉や根の特徴、規則性をじっくりと観察していく中で、アマモの体のつくりが海の中で生育するのに適したものとなっていることを知り、多くの生徒がその奥深さに魅了されたようです。

アマモ場に生息する生物については、よく観察し、特徴を確認しながらフローチャートや図鑑を使って同定作業を行いました。生徒たちは生物の種類の多さや特徴の細かさ、専門用語の難しさなどに苦戦し、なかには一つの種の同定に1時間半もの時間を費やすこともありましたが、先生方や学生の方に積極的に質問しながら時間を忘れて楽しく活動している様子でした。

3日目は、これまでの調査についてまとめ、発表を行いました。見やすく、分かりやすい資料のつくり方はもちろんのこと、考察に客観性をもたせる方法(文献調査など)、考えを言語化することなど、今後の研究活動に生かせることをたくさん学ぶことができました。

 

              

        アマモをスケッチしています           フグの同定に挑戦中!

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生徒の感想文より(一部抜粋)

・今回の実習では、今まで知らなかったことを新しく知れたり、考えをもてるようになったりと、学べたことがとても多く有意義な時間を過ごせて楽しかったです。

・私は、先生の「研究をするために、生き物の命を奪った。だから決して軽く扱ってはいけない。」という言葉が印象に残りました。命を犠牲にしてしまった分、何か得ることができるように努力できた気がします。














































令和4年度 第1学年数コース 海洋生物観察実習・事前指導

7月8日()の5~7限に、水産大学校の阿部先生、南條先生をお招きし、海洋生物観察実習の事前指導を実施しました。実習場所である水産大学校の前海(吉見湾)には、アマモ場が広がっています。アマモとは、波が穏やかな河口に近い入江や湾、港の砂地上の水深0~5mに生息する海草で、そのアマモがつくるアマモ場は多くの生物の住処になっています。今回の講義では、アマモや、アマモ場の役割について詳しく説明していただき、実習で必要になる基礎知識を身につけることができました。また、実習で調査する内容や、調査方法、注意点などについても教えていただき、実習に対して具体的なイメージをもつことができました。生徒は講義の中で生じた疑問点について質問したり、先生方からの問いかけに挙手して答えたりと、終始楽しそうに、積極的な姿勢で事前指導に臨んでいました。今後は8月に実施される実習をより充実したものにできるよう、しっかりと準備を行っていきます。

               

             講義の様子          たくさんのサンプルを見せていただきました。

























令和3年度 第1学年理数コース 海洋生物観察実習


817日~819日の3日間で海洋生物観察実習が行われました。本来であれば山口県下関市にある水産大学校の前海で実習を行う予定でしたが,新型コロナウイルスの感染状況から計画を変更し,本校内で,オンライン会議システムZoomを用いて実施しました。実習で実際に採取するはずだったアマモや魚は,実習前に送っていただき,生徒たちは実物に触れながら,スケッチをしたり,観察したりできました。

   

Zoomを用いた質疑応答の様子 今年もiPadが大活躍です

    

今回の実習では,密になることを避けるため,アマモの班と魚類の同定の班に分かれ,2箇所で実習を行いました。

アマモとは海草の一種であり,アマモが茂る場所は多くの種の生物が生息している生物多様性に富む環境となっています。アマモの班では,深所で採取されたアマモ,浅所で採取されたアマモ,コアマモの3種類と,アマモの種子を観察し,それぞれにどのような違いや共通点があるのか,葉や根の規則性は何かをじっくりと観察し,スケッチを行いました。生徒たちはアマモを見るのが初めてで,知れば知るほど興味が湧き,積極的に質問しながら観察を楽しんでいる様子でした。

 

魚の種同定の班では,アルコールで処理したサンプルをよく観察し,フローチャートに従って魚の種名を調べる作業(同定)を行いました。採取された魚類等は,スジハゼ,アミメハギ,ヨウジウオ,クサフグ,ホソモエビなどがあり,種によっては同定するためにかなり細かいところまで見なくてはならず,苦戦している生徒もいました。

 

iPadのカメラを通して質問中  葉脈の数もしっかり数えます


今回も,水産大学校の先生方の細やかなサポートのお陰で,充実した実習を行うことができました。生徒たちは実習を通して,観察・スケッチをするスキルを磨き,興味関心を高めることができました。

 

フローチャートを使って同定中 よく観察することでよいスケッチができます      

【 生徒の感想より(一部抜粋) 】

 よく観察し、特徴を捉え、フローチャートで同定をしていく作業がとても楽しく,細部まで観察したため新たな発見も多く,勉強になりました。これまではあまり興味を持ったことが無かった海草や海の生態系について様々なことを知ることができ,自分の進路の一つの選択肢に加わりました。























































令和3年度 海洋生物観察実習・事前指導


7月7日()6,7限に,水産大学校の阿部准教授と南條講師をお招きして海洋生物観察実習の事前指導を行いました。アマモや,アマモ場を住処にしている生物について講義をしていただき,生態系の中でのアマモの役割など,海洋生物観察実習で必要になる基礎知識を身に付けることができました。また,観察をしていく上で必要になる基本的な視点等についても教えていただき,「実習でどんなことを行うのか」,「スケッチの仕方」など,観察をする上で大切なことを学ぶことができました。生徒は初めはアマモが何かも分かっておらず,何を観察するのかについても理解できていない様子でしたが,講義の中で出てきた疑問点はその都度質問して解決するなど,積極的な姿勢も見受けられ,理解することができていました。8月中旬に行われる実習を充実したものにできるよう,しっかりと準備を行っていきます。


              

        阿部先生からアマモについて学ぶ様子  南條先生から観察の仕方を学ぶ様子































令和2年度 海洋生物観察実習(令和2年8月17日~19日)

 8月17日~19日の3日間で海洋生物観察実習が行われました。本来であれば、山口県下関市にある水産大学校を訪ねて、海辺での実習を行う予定でしたが、新型コロナウイルスの影響により、本校の実験室にて実施されました。オンライン会議システムZOOMを用い、水産大学校の先生方の講義を受けたり、実習で採集するはずだった海草や魚類を事前に送っていただいて観察等を行ったりしました。密を避けるために、アマモの観察の班と魚類の同定の班に分けて実施しました。

             

                    ZOOMを用いた質疑応答の様子

アマモとは海草の一種であり、アマモが茂る場所は多くの種の生物が生息している生物多様性に富む環境です。

アマモの観察の班では、アマモの葉や根の構造の規則性に注意しながらよく観察して、スケッチを行いました。平行脈の本数や鋸歯の有無を実体顕微鏡やルーペを用いて観察しました。アマモのことを知らない生徒がほとんどでしたが、実際のアマモに触れ、知れば知るほど興味が湧き、積極的に質問をしながら、観察を楽しんでいました。

 魚の同定の班では、観察のために魚をアルコールで化学処理したサンプルをよく観察し、フローチャートに従って魚の種名を調べる作業(同定)を行いました。準備していただいた魚類には、スジハゼ、アミメハギ、ヨウジウオ、オクヨウジ、ホソモエビなどがあり、魚の種類によっては、同定に必要な手順が多く、魚の部位を細かく観察し、1つの種を同定するのに2時間以上かかるものもありました。

       
    アマモの葉を観察している様子      観察する魚を選び、魚の種の同定を行っている様子

今回、現地での実習はできませんでしたが、水産大学校の先生方による多大なる準備やサポートによって、現地での実習内容に勝るとも劣らない充実した学習を行うことができました。全体を通して、生徒達の意欲的な活動の姿が見られ、海洋生物を観察するスキルや興味・関心を高めることができる大変有意義な実習となりました。

 

◇◇◇ 生徒の感想より(一部抜粋)◇◇◇

・今まで魚をみたときは魚だというひとくくりにしか見ていませんでしたが、魚やエビの同定を体験してみて特徴を細かい点から見つけていき、そこからどの魚か特定する楽しさに目覚めました。

・あらゆることが未知のことだらけであり、新鮮な感覚がした。自分が今まで知らなかったことを知る大切さや、知ることに対して貪欲な姿勢を持つことは自分を様々な方面で成長させることを実感した。

 

 

 

 

令和元年度 海洋生物観察実習(令和元年11月8日~10日・2泊3日)

 5つの班に分かれ、8名の班員が力を合わせ、テーマごとに調査・実験を行いました。
昨年指導していただいた先生や新しく参加してくださった先生とともに、充実した3日間を過ごすことができました。
3・4班は、練り製品の弾力をつくるものは何か、消化されやすい養殖飼料とはどのようなものかなど昨年度とは異なる、新しいテーマに取り組みました。昨年度と同じテーマの班は、昨年度の結果をさらに深化させ、考察を新たな観点から考えていました。

(1班)ドローン入門
(2班)汽水域の底生動物
(3班)魚肉練り製品の“足”を強くする方法は?
(4班)養殖飼料に適したタンパク質原料とは?
(5班)赤潮プランクトンの検出方法

第1日目
 大学の構内を案内していただき、実験や実習室を見学しました。その後、班毎に事前講義が行われました。事前指導として、使用する機材や用語を調べました。その学習を元に、しっかりと研究内容を学習することができました。
 

    

    

 

第2日目
 1班は桜島、2班は甲突川へ移動し調査を行いました。3~5班は水産学部の実験室にて、テーマに沿った実験を行いました。ホテルに戻った後の研修では、調査・実験を元に、研究発表の準備をどの班も一生懸命に行っていました。

 

    

 

第3日目
 午前中は研究発表用のポスター作成を行い、午後はポスターを用いて研究発表会が行われました。各班とも大学の先生方に助言していただき、自分達の手で実験し、作り上げた内容をしっかりと発表できていました。

 

     

この実習を元に、12月のSSH研究発表会、3月の海洋生物観察実習 研究発表会に向けて、より良い内容・発表に作り上げていきたいと思います。

 

 


 

平成30年度 海洋生物観察実習(平成30年11月9日~11日・2泊3日)

 

理数コース1年生が、鹿児島大学水産学部にて「海洋生物観察実習」を実施しました。

本年度は、5つの班に別れ、それぞれ以下のテーマで調査・実験を行いました。
(1班)ドローン入門
(2班)汽水域の環境と生物:海はどこまで?
(3班)鮮度で魚肉の色が変わるのはなぜ?
(4班)陸上閉鎖循環養殖:魚を健康に育てる方法
(5班)赤潮プランクトンの検出方法

第1日目
まず、大学の構内を案内していただき、加工工場や実験室を見学しました。その後、各班に別れ、事前講義が行われました。
高校での事前学習で調査したキーワードなどをもとに、ドローンの特徴・汽水域とは何か・ミオグロビンについて・養殖についての基礎知識・PCR法の内容など、調査に必要な内容をしっかり学習できました。

  


  


第2日目
1班は桜島へ、2班は甲突川へ移動して調査を行いました。3~5班は水産学部の実験室にてテーマに沿った実験を行いました。
調査・実験は1日がかりで行われ、終了後はデータ整理について学びました。

     


     


  


ホテル内でも、今日の調査データをもとに、グラフ化したり、研究発表の内容や構成をまとめたりと班全員で議論を重ね、明日の研究発表の準備を行いました。
教員の指導が入りつつも、基本的には生徒自身が、これまで学習した内容をもとに意見を交し合う場となり、例年になく活発な研修時間となりました。

  


第3日目
午前中は研究発表用のポスター作成を行い、午後はこのポスターを用いて研究発表会を行いました。
各班とも調査・実験した内容や結果・考察の書き方、口頭で説明する内容や話し方にも工夫が見られ、研究に対する熱意を感じることができました。

     


     


指導していただいた鹿児島大学水産学部の先生方やTAの方々にも評価していただき、たくさんのアドバイスをいただきました。
これをもとに、12月のSSH研究発表会、3月の海洋生物観察実習 研究発表会に向けて、より良い内容・発表にしていきたいと思います。



 

 

平成30年度 自然科学基礎講座

 

 「海洋生物観察実習」の事前指導として、鹿児島大学水産学部の山本智子教授にご講演いただきました。(平成30年9月18日)

 

研究の手順(仮説や検証・考察など)を例に、科学的な見方・考え方について詳しくお話いただき、11月の海洋生物観察実習での心構えや留意点がよくわかりました。

後半には、海洋生物観察実習で行うテーマ別の活動内容についてお話いただきました。本年度は、以下の5テーマに分かれて調査・研究を行います。
(1)ドローン入門
(2)汽水域の環境と生物:海はどこまで?
(3)鮮度で魚肉の色が変わるのはなぜ?
(4)陸上閉鎖循環養殖:魚を健康に育てる方法
(5)赤潮プランクトンの検出方法

 

意欲的な質問もあり、活発な講義となりました。

 

 

2017年8月24日 平成29年度海洋生物観察実習

 

 長崎大学水産学部と連携して、海洋生物の観察を行い、班ごとに異なる研究テーマについて、2泊3日で実験・検証するという、短期集中の課題研究を行いました。

2日目

 
 2日目の班別テーマ研究の様子。写真は、ウニの形態観察、卵・精子採取と受精の実習風景です。

3日目

 
 3日目の班別テーマ研究発表会の様子です。班毎に発表者を決め、他の班員は他班の発表の聞き取りを行っています。

 

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